展覧会

『美の祝典Ⅰ』 出光美術館 ≪国宝 伴大納言絵巻≫

国宝10年ぶりの公開。

しかも、四大絵巻の1つ。

 

そうと知ったら、これは見ておきたいという思いが

ふつふつと。

 

昨日、初めて出光美術館へと足を運びました。

 

出光美術館 開館50周年記念ということで、美の祝典が

3つのテーマで繰り広げられるようです。

 

Ⅰ.やまと絵の四季    4/9(土)~

Ⅱ.水墨の壮美      5/13(金)~

Ⅲ.江戸絵画の華やぎ  6/17(金)~

 

各期ごとに、すべて展示作品が入れ替わるという。

なんとも贅沢で、かつ、見逃さないようカレンダーに書いておかないと。

 

 

さて、国宝・伴大納言絵巻の混雑ぶりが大変気になるところ。

でも、あの若冲展の混雑を経験した今、あれ以上の混雑はないだろう。

いや、鳥獣戯画の方がすごかったかな。ぶつぶつ。

過ぎてしまえば、並んだこと、混雑したことなど忘れてしまうのでありました。

 

 

私が到着した10:30頃は、待機することなく見られましたが

1時間ほど館内を見てから戻ると、待機列ができておりました。

といっても、30人ほどでしょうか。

 

 

この絵巻は、貞観8年(866)に応天門が炎上した事件を題材にしているそうで。

いわゆる、応天門の変

ただし、史実に基づくというよりは人々が「本当は、こうなんじゃないか」と思っている

内容を盛り込んでいるそうです。

 

≪ざっくりとしたストーリー≫

 

とある夜、応天門が炎上。

検非違使たちも駆けつけるものの、打つ手がないほどに燃えている応天門。

 

伴善男(とものよしお)という人物が「犯人は、左大臣源信(みなもとのまこと)です!」

と朝廷に報告。

 

それを信じた天皇は、即刻、源氏に処罰を決定。

それを聞いた太政大臣藤原良房が、天皇に「もう少し調べてからにしては」と

進言するところで上巻は終了。

 

 

≪ぐーたらな感想≫

 

思っていた以上に綺麗な状態で、一人一人の表情の違い、

恐がって前に進むのを嫌がって全力で踏ん張っている馬、

馬の鞍の部分にも細かい模様が書きこまれていたり、

燃え盛る炎の描写の美しいこと!

細かい髪の毛の描写、着物の模様の違いなどなど見ることができました。

 

 

詳しい説明パネルがあるとツイッターに投稿があった通り

登場人物の紹介パネル、絵巻全体の説明パネル、今期展示されている上巻の

場面ごとの説明パネルと盛りだくさんでした。

 

 

あとで図録と、絵巻だけの冊子を購入する予定だったので

説明が載っているだろうとメモしてこなかったのですが、一部載っていないようで。

 

一番メモしておきたかったのは、上巻の最後に登場する”謎の男”の部分。

その正体について、確か仮説が1~3まで説明されていたような。

次回の展示は中巻なので、中巻の説明パネルに変更されているだろうし。

書いておかなかったのが誠に残念。

 

図録には、伴大納言絵巻全ての場面の拡大図は掲載されておりませんでした。

 

冊子の大きさは、ほぼA4サイズ。裏面には検非違使たちのシーンが。

私は、この白丸をつけた方が好みでありました。

 

冊子には、拡大図は1枚だけ。

絵巻についての説明、登場人物の説明、全巻の写真、場面ごとの説明が。

もうすこ~し大きい絵が載っていたらと思うものの、値段が500円ですし。

贅沢は言っちゃいけませんよね。

 

そうだ、そうだ。

大きいのが見たかったら、複製を購入すればいいのだ。

ミュージアムショップにも展示されておりました、完全復刻版。

会津桐箱三巻入り、印籠仕上げ、タトウ入り、とのこと。

 

税別365,000円。

宝くじ、買おう。

 

原寸大だけでなく、小さいサイズでも作られているようなのですが、

値段をメモし忘れました。

 

同じ会社で源氏物語絵巻の完全復刻も作られているようです。

 

 

絵巻について検索していたら、

国宝伴大納言絵巻の蛍光X線分析という文章(PDF)が面白かったので

宜しければ、ご一読くださいませ。

 

この文章によりますと、私が感激した炎のシーンは

 

>日本の絵画史の中でも特に優れた炎の表現として知られているのが、

>応天門炎上を描いたこの場面

 

素人にも伝わる、その凄さ。

なんとも表現しようがないのですが、本当に炎なんです。

炎の形が、いかにも燃え盛っている感じで。ああ、語彙が足りない。

 

冊子には

 

>日本絵画における三大火炎表現のひとつと評される。

 

うむ。三大○○には、色んなものがあるんですなぁ。

 

 

あと、視線の誘導が面白いな、と。

最初は、左方向に向かって走っていく検非違使や庶民たち。

こちらは風下で煙が充満している感じ。

 

次が、燃え上がる応天門。

 

そして次は風上から、それを見ている人たち。

燃える応天門を中心として、左右対称に高貴な人たちと庶民が配置されていて。

 

ものすごい縮尺を無視した大雑把な配置図です。

しかも、絵巻と同じ方向に配置すればよかった。とほほ。

 

 

門が燃えているのに、風上にいる官人たちは身の安全が確保されているせいか

庶民たちよりは、のほほんと見ている感じ。

 

そして、その光景を遠くから見ている感じの”謎の男①”。

後ろ向きで、まったく顔が分からないため、誰だか不明という。

 

次の場面では、ちょっと寛ぎすぎじゃない??って感じの天皇と、

進言にきた藤原良房。御簾の外には、二人の会話を盗み聞きしてるかのような

これまた”謎の男②”。

 

現在、①は伴大納言ではないかという説が有力だそうですが。

②の人と、着物の模様が似ているんですよね。

でも、①の謎の男のシーンの次には、本来別のシーンがあったのではないか?

とのこと。

詳しくは、先ほどご紹介したエックス線分析の文章をお読みくださいませ。

 

 

なぜ、そこだけ欠落してしまったのかというのも不思議ですが。

一体、どんなシーンだったのか。

いつか謎の男の正体を特定する動かぬ証拠(?!)が出てくるのか。

なんだか、勝手にわくわくします。

 

 

今回は、絵葉書を一枚も購入しなかったのですが。

次回は購入してこようと思います。

 

13×24センチのクリアファイル

 

 

そうだ、大事なことを書き忘れてました!!

当日、窓口でチケットを購入したら優待割引券いただきました。

2017年3月26日まで、一般が500円割引になる割引券です。

これで、次回半額で見られる!!なんて、太っ腹。

 

ありがとうございます、ありがとうございます。

次回もあるのかしら。あるのかしら。と、取らぬ狸なのでありました。

 

 

 

 

 

 

 

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