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あの子に会いに

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先週木曜日。どうしようかなぁ。

行っても、ほとんど面会時間ないだろうし、どうしようかなぁ。

でも二度と会えないかもしれないし。

わざわざ来てくれてるから、よっし行ってくるか!
でもなぁ……なんて堂々巡りを繰り返し。

とりあえず行ってくるか!と定時ダッシュしまして上野へ向かいました。

現在の混雑具合をホームページでチェックしてみると

入館までに少し待つのかなぁ、、、やっぱりやめようか、と弱気になりつつ

いざ到着すると、入館までの待ち時間はなしとのこと。

お〜、東京都美術館リニューアルしてチケット売り場も変わったなぁ。

彼女は入口のロビー(地下?)階ではなく、1つ上の階に居るとのことだったので、とりあえず入口の階は殆ど素通り。

もったいないなぁ、と思いつつ。何しろ時間がないので……と自分に言い訳しつつ。

だってさ、オランダまで見に行くなら1600円では済まないし!
と、さらなる言い訳。

エスカレーターに乗り、ドキドキしながら上の階へ向かい1階へと足を踏み入れていくと彼女の姿が目に飛び込んできました。

正確に言えば、私の目はそんなに良くないし絵の細部まで見える距離ではないのですがスポットライトに照らされた作品が彼女であることはすぐに分かりました。

「絵の前で見たい方は、お並びください」

「肩越しでもよろしければ、すぐにご覧いただけます」

とのこと。

うーん、この光景。どこかで見覚えが……そうそうディズニーランドで、私の大好きなスペースマウンテンに乗るときに似てるかも!?
会場内が薄暗く、グネグネとしながら待つ感じが。

ま、それはさておき。

まだ時間に余裕があったので並んだのですが「待ち時間約20~30分」との表示。

どひー、そんなにかかるのか、と覚悟していたけれどなんのことない10分弱ぐらいで彼女の目の前に行くことができました。

「絵の前では立ち止まらずにお願いします」

なんとー。

並んだのに、彼女とじっくり目を合わせて会話することは出来ないのかー(いやいや、元から会話はできないけど)

こりゃ、あれだね。

前後の人と協力して、国会で見られるような見事な牛歩戦術を繰り広げれば良かったね、なんてくだらない妄想をしつつ彼女の前にいったら、彼女に魅惑されしすぎたのか係員の方の声も聞こえないぐらいでした。

画集で見る彼女は、結構ヒビが入っているもののやっぱり綺麗だなぁ、と思っていましたが。女優ライト?に照らされた実物の彼女にヒビは全く見られず(興奮しすぎて、見えなかっただけ??)思っていたより全体的に青い感じかな?とか正面より、私は右側からみた感じが好きかな、なんて。

あぁ、それにしても素敵な子だなぁ…….

 

ほんの数秒の面会を終えて列を抜けまして人様の肩越しから彼女のことを数分見つつ、後ろ髪をひかれる思いで先へ進むことにしました。

入口の階よりは丁寧に1階と2階をみて、ショップで買い物をし再び地下階へ降りると。

あれ?

空いてる。会場が、空いている。

入り口に置いてあるマウリッツさんの胸像が淋しげに一人でポツーン。
そうか!もう入場は締め切ったのか!!

チャーンス!とばかりに、じっくり入口の階からみることに。

この階にもフェルメールの作品があるので、そちらもしっかり見てルーベンスの『聖母被昇天(下絵)』を見ながら「パトラッシュ……もう疲れたよ。ってか、お腹減ったよ」とか呟きつつもう1度エスカレータに乗り『真珠の首飾りの少女』と面会しながら私は再びこの絵に出会うことがあるんだろうか……

なんて、しんみり思いつつ。

いやぁ、やはり絵の持つ力って凄いですね。
絵に限らず、長年にわたり人を魅了し続ける作品ってなんだろう、不思議な空気感が漂うというか。

それでもって、最後の一週間だけでも終了を20時にしてくれたこと本当にありがたかったなー。

自分の目で確かめる、体験するって大切だなと、今さら しみじみ思う芸術の秋でございます。