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アートシーン特別編『人間の才能 生みだすことと生きること』展

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

滋賀県立美術館で開催された『人間の才能 生みだすことと生きること』展についてアートシーンで特別編が放送されました。

その内容のメモです。

放送日:2022年3月6日

 

展覧会の概要

会期:2022年1月22日(土)〜3月27日(日)

個性豊かな17人の作家たちが紹介され、そのほとんどがプロのアーティストではない。

彼らの生み出す作品はアール•ブリュットと呼ばれている。

展覧会のチラシは、こちら

アール•ブリュットとは?

フランス語で”生の芸術”を意味する。

滋賀県立美術館の館長である保坂さんは長年アール•ブリュットを研究、調査し今回自らこの展覧会を企画。

「アール•ブリュットは本当に難しい概念で、ちょっと間違った形でアール•ブリュット=障がい者芸術のことですよねっていうふうな形で流行してしまってるってのは事実です。
それをきちんとした理解に引き戻すっていう役割も我々美術館にはあると思っているんですね」

展示室の一角では作者たちの創作の現場だけでなく、作者の日常を紹介する映像が流れていた。

保坂さん「プロじゃない人が生みだすことと生きることがセットになってるような環境の中で作る。そういうものをきちんと評価していくこと、あるいは紹介していくことも美術館にとっては大切な役割ではないかと。
生みだすこと、生きることがどういうふうに成立してるかってことを知って欲しくて今回映像を撮りました」

 

紹介された作家と作品

澤田真一さん

《無題》2007年
表面をびっしり覆う小さな突起物。他に類のない造形表現。

番組で紹介されたものではありませんが、こちらで同じく《無題》の作品が見られます。

日本を代表するアール•ブリュットの作り手。
2013年のベネチア•ビエンナーレに出品されるなど国際的にも高く評価されている。

藤岡祐機さん

《無題》2006年
10センチほどの紙に200を超える切り込み。
美しくカールした紙の幅は1ミリもない。

ハサミの感触と音を楽しむように角度をつけながらリズミカルに切り進める。

切り込みの作品を作るようになったのは小学4年生の頃。
日々作り続けることで紙の幅はどんどん細くなり、立体感のある美しい形となった。

鵜飼結一朗さん

《妖怪》2020-21
17枚の絵をつなげた14メートルの作品。
妖怪、骸骨、恐竜、動物、スーツ姿でビリヤードを楽しむサラリーマンらしき2人などなど。
種も時空も越えて画面の中にひしめき合っている。

鵜飼さんは福祉施設に通い、駅や公園のトイレを隅々まできれいに磨き上げることから一日が始まる。
アトリエでの創作は午後1時から3時半まで。紙はいつも同じサイズのボール紙。
描いているのは図鑑やアニメで見知った動物や妖怪たち。
最初にペンで輪郭を描き一色ずつ塗っていく。
一枚一枚の絵は右から左へ途切れることなくつながっている。

鵜飼さんが生き物たちを描き始めたのは5年前。今やその作品は海外の美術館にも収蔵されるほどの人気。

 

岡﨑莉望(まりの)さん

『誰でもない誰か/Someone not anyone』2015

紙の上を滑るようにペンを走らせる岡﨑さん。
お気に入りの曲が創作のパートナー。

created by Rinker
ソニーミュージックエンタテインメント

線を重ねること数ヶ月、1枚の作品が完成する。

線を描くスピードは緩やかで、丁寧に引かれた線に司会の小野さんも驚かれていました。もっと勢いに任せて描いているのかと想像していたようです。

紹介された作品ではありませんが、岡﨑さんの作品を紹介したツイートを貼っておきます。

 

上土橋勇樹(かみつちばし ゆうき)さん

フリーハンドで描く文字、しかしペンだけでなくパワーポイントのありとあらゆるフォントも駆使して作品を作っているようです。

館長がこの展覧会を企画した理由

保坂さん「いわゆるアール•ブリュットの作る人たちっていうのはもともと誰かに見せようって思ってるわけでもないと。そうすると、どんなにいいものが生まれててもみんなに伝える回路ってものがなかなか生まれないんですね。
プロのアーティストだったらそこを自分で切り開いてって何らかの形で見せられるんですけども。

だから言いかえると面白いものを見つけてしまったら見せる責任がある。共感をしてしまったら、その共感の連鎖を期待して次の人にパスしていく。そういう、あの責任があるんです」

 

アール•ブリュットの作品からの問いかけ

なぜ人は作るのか?
美術館は何ができるのか?
そしてアートとは?

小野さんは会場の最後に設置された書き込みスペースに「アートとは?だれのものでもないし、だれのものでもある?」と書いていらっしゃいました。

 

ちょこっと感想

アール•ブリュットという言葉は聞いたことがあったのですが、具体的にはどのような作品を指すのかを知らなかったので、今回その一端を知ることができました。

そして何より、滋賀県立美術館に行ってみたい!!となりました。
まず立地が自然豊かで気持ちよさそう!

滋賀県立美術館、ここが気になる!

まずは、その立地。

周囲の景色も楽しめそう。

 

↓「公園の中のリビングルーム」をコンセプト、なるほど!

 

 

カフェとショップも充実してそうで実に素敵。

そして私の好きな安田靫彦 さんの作品が!しかも、『卑弥呼』と『飛鳥の春の額田王』が2枚!!

いやはや、いつぞや行ってみたいものです。