行ってまいりました、サントリー美術館。
平等院鳳凰堂 平成修理完成記念とのこと。
空を飛び、舞い踊る天人は「飛天」と呼ばれ、インドで誕生して以来、優美で華麗な姿で人々を魅了し続けてきました。
本展覧会では、地域・時代を超えて展開 した飛天の姿を、彫刻・絵画・工芸の作品によってたどります。中でも、京都・平等院鳳凰堂の修理落慶に先立ち、堂内の国宝 《雲中供養菩薩像》を特別に公開いたします。
さらに、国宝 《阿弥陀如来坐像光背飛天》を寺外初公開し、鳳凰堂内の絵画・工芸表現とともに、平安時代の飛天舞う浄土空間を立体的に展示いたします。
屈指の名品を間近に鑑賞できるたいへん貴重な機会をお見逃しなく。
~サントリー美術館ホームページより~
なんですかねぇ、展覧会などで昔の人々が丹精込めて作った品々を見ていると、時空を越えているとしか思えないというか。
これ、ほんとうに何百年も前に作られたものなんだろうか、と。
今より顔料にせよ、材料にせよ、道具にせよ、使いにくい部分とかもあっただろうに、ここまでに仕上げていく創意工夫とか、熱意とか、職人魂とかなんか、参っちゃうなぁと。
言い訳できないなぁ、、、みたいな気持ちになって、ただただ見とれておりました。どんな気持ちで、みなさんこれを作り上げていたんでしょうねぇ。
純粋に祈りの気持ちなのか、パトロン?が気に入ってくれるだろうか?という心配とか、今日の晩御飯なんだろう、とか・・・???
高い位置に飾られるため、下から見られることを想定した上で作りあげた雲中供養菩薩像は一体一体表情も違っていて(作り手が違うせいもあるとは思いますが)ほのぼのしたお顔をみている、こちらの顔もほころんできました。
そして、何が一番驚いたって。
雲中供養菩薩(模刻像)に直接触れることができるコーナー。産経ニュースさんに、そのコーナーの写真がでていますのでよろしければご覧下さい。
触れる直前、ちょっと躊躇しました。
いや、えっと、どこに触れさせていただこうか、と。
でも、あまりにも綺麗なお顔だったので、ついつい最初に手が伸びたのが顔で順番を待っていた友人に「そこか!」と小さく呟かれ思わず笑ってしまいました。
いや、でも模刻像でしょー!、と思うじゃないですか。それがですね、この菩薩像。
なんと”オリジナルの代役として、修理が終わった鳳凰堂内に懸けられる1体”とのこと。
ただ触れられるだけと思っていたら、もっと深い意味合いがあったことに気がつき、思わず背筋が伸びてしまいました。
まさか、六本木で『結縁(けちえん)』とは!!
私たちがこの世を去っても、あの菩薩様は残るんだよね、ちょっとゾクゾクするねぇ!などと言いながら、その場を離れました。
いやはや思いがけない体験もできて、古代の人たちの技も堪能できた美術展でした。