根津美術館で2/22(日)まで開催中の特別展へ行って参りました。
『動物礼讃 大英博物館から双羊尊がやってきた!』
根津美術館と大英博物館にしか保管されていないという双羊尊(そうようそん)。
世界に2つとない、違った、世界に2つしかないなんて不思議ですよね。もとから数が少ないのか、それとも本当に2つしかないのか??(それはないか)
ま、そんな訳で。
1体ずつケースに入り、少し斜めに離れて展示されてる2つの双羊尊。360度ぐるぐる回って見ることができます。
たっぷり見て参りました。
閉館時間が迫った最後の方は独占状態。
きっと監視カメラには、展示品の入ったガラスケースの周りをグルグルする姿や少し離れて2つの双羊尊を見比べたり、また近づいたりを繰り返す怪しい私の姿がたっぷりと映っていることと思います。
売店で販売していたのが、こちら。
根津美術館発行の『ふたつの双羊尊 根津美術館と大英博物館の名品』
この中には、2つの双羊尊の詳細な写真が掲載されておりまして見落としていた違いなども確認することができました。
恐らく、大英博物館の双羊尊の方が先に製作されたのだろう、とのこと。
つまり、この2人いや、2羊は生まれ故郷でも出会ったことがないかもしれない。それが、この日本で並ぶ(いや、完全な横並びではないけれど)ことになるとは。
じーん。
これが終わったら、もう2度と並んで展示されることはないかもしれないんだね。
じーん。
なぜか、勝手に切なくなる私。
羊という形が形だけに、どうも感情移入してしまうというか。
それにしても、昔の人々が作った品を見るたびに、なぜここまで精巧に作れるのかとひたすらに感心してしまいます。今より材料も道具も限られていたと思われるのに。
人間の想像力、創造力は底知れぬパワーがあるなぁ、と訳の分からんことを思うのであります。
双羊尊も良かったけれど、他にも好きな展示がありまして。
泉屋博古館蔵の犠尊と小犠尊!!
特に小犠尊!!!その可愛らしい造形に、すっかり魅了されました。
インターネットミュージアムの記事で、写真が見られます。
ちなみに、泉屋博古館を勝手に”いずみやはくこかん”と読んでおりました。”せんおくはくこかん”なのですね。失礼しました。
六本木にも似たような名前のものが、と思ったら京都と東京にあるのですね。重ね重ね、失礼しました。
小犠尊、また見たいなぁ。京都で会える日がくるかなぁ。
あとは鏡の展示が圧巻でした。
村上英二氏が根津美術館に寄贈したという鏡が14も並んで展示されているという。どれも模様が素敵で、当時流行したデザインとかあるのかしら、などと思いながら見ておりました。
小犠尊もそうでしたが、今回の特別展、すごくガラスに近寄ってみることが多く自分の熱気でガラスが曇るのを見て驚きました。どんだけ興奮してみてるのか、と。そして、よくガラスにオデコぶつけずに済んだな、と。
階段を上った展示室にあった中国の青銅器。
模様の隙間を許さぬ?勢いで、模様と模様の間も別の模様で埋めつくす勢い。よくぞ、ここまで模様を入れたな、とひたすら感心。
展示室5には、百椿図(ひゃくちんず)なるものが。江戸時代に空前の椿園芸ブームがあったそうで、100種類以上もの椿が描かれておりまた描かれ方も、籠に入っていたり、文に添えられていたり、と様々で楽しめました。
椿は散り方が首からポトリと落ちるため、縁起が良くないから武士に嫌われていた、という説を聞いたことがあったのですが。それは、俗説だったのでしょうかねぇ。そうでないと、こんなにも愛される花として扱われないですものね。
ギリギリまで展示を見ていたため、慌てて売店へ。
A4クリアファイルを購入。
A4の用紙を入れると、こんな感じです。
根津美術館、4/18(土)~は尾形光琳300年忌記念特別展『燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密』。
MOA美術館所蔵の「紅白梅図屏風」と、根津美術館所蔵の「燕子花図屏風」の二大国宝が同時展示とか!!
そろい踏みは56年ぶりとのこと。
3/3(火)までMOA美術館で、この二大国宝が展示されているのは見られないけれど是非とも東京で見たいと今から楽しみにしております。