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アルチンボルド展 Ⅰ.アルチンボルドとミラノ

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

6月20日から国立西洋美術館で始まりましたアルチンボルド展。

 

世界各地から集められたアルチンボルドの油彩画(約10点)が見られるし、

日本では『四季』の連作が初めて一堂に公開されるという。

 

これは、行ってみたい!と思いまして。

アルチンボルドの作品は見たことがない(と思う)ので、あの果物とか魚とかで

肖像画を作ったという人の作品を見たい!という完全なる好奇心から。

 

展示の流れが、まったくの予測不可能な感じで。

いやまぁ、関係者じゃないですし。分かる訳はないのですが。

絵を見に行ったつもりが、博物館だった、みたいな。

何故そう感じたのか?は、おいおいご説明させていただきたく。

 

で、無謀にも1章から順に気になった作品とかについて書いていこうと思って

おります。気力が続けば、ですが…………。

あと、真面目な考察などは一切ございません。

なぜなら、書きたくても、知識がなさ過ぎて書けないから……。

 

 

 

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Ⅰ.アルチンボルドミラノ 

 

展示室へ入る自動ドアが開くと、そこに1つの作品が。

 

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 『四季』1590年頃

 

待って、待って。

心の準備が出来てなかった。

まさか、いきなりとは。うわー、これがそうかぁ。

うーん、すごい。この多種多様な組み合わせ。

 

で、すぐに私の浅はかな知識が限界を迎えまして

「あれ?『四季』って連作じゃないの?」。

 

キョロキョロするものの、周囲には何の作品もなく。

「他のは別のところにあるのかな」と首をかしげつつ順路を進んだのでした。

 

そう、これは『四季』は『四季』でも”連作ではない”『四季』という作品である、と

分かったのは後々のことでした。

この『四季』は、四季の要素を1つの絵に盛り込んだものである、と。

英語のタイトルはFour Seasons in One Headだそうで、これを展示室で目にして

いたら、もっと早い段階で分かった、のかも。

まぁ、日本語の説明読むのに必死で、英語の説明まで見てないですが……。

 

 階段を下りて次の展示室へ。

 

まずは2つの自画像から。

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左:自画像 

右:紙の自画像(紙の男)

 

うわっ、かっこいい。

声に出して呟いてしまったかと心配になりました。

こちらを見ているアルチンボルド、その眼差し、そしてこの青の綺麗なこと!

 

右側の自画像は、タイトルを見ないままだったら一見ちょっと変わった描き方の

自画像だなぁ、としか思わなかったかも。ぼんやり者だから。

なるほど、紙!だから、髪の部分とか襟の部分がカールしてるのか。

 

この絵から、アルチンボルドの生年が確定できたというではありませんか。

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まず、眉毛と眉間の皺の間にある「6」「1」という数字。

それから向かって右側の首元にある「1587」という数字。

1587年に61歳だったということだそうで、そこからアルチンボルドは1526年

生まれということが確定したそうです。

 

なにゆえ、そこに年齢を。

実に、面白い。

 

 

Ⅰ章の説明文を要約しますと

アルチンボルドはイタリア・ロンバルディア地方・ミラノに誕生。 

彼自身が晩年にジョバンニ・パオロ・ロマッツォをはじめとする複数の

著述家たちに書き取らせた自伝をつうじてある程度彼のことは分かって

いる。

人生を3つに大別すると

1.ミラノでの修業時代および初期の活動期(~1562)

2.ウィーンおよびプラハにおいてハプスブルク家の3代の皇帝に仕えた

  宮廷画家時代(1562~1587)

3.成功を収めたのちにミラノに帰郷。

  伝記を書かせるなど後世への名声の伝達に気を配った晩年の6年間

  (1587~1593)

 

紙の自画像(紙の男)』を描いた1587年は、まさに彼がミラノに戻ってきた

年だったのですね。

 

アルチンボルドのお父さんはステンドグラスの図案制作などを手掛けていたそうで。

お父さんの友だちにダヴィンチの追随者だったルイーニという人がいて、その人や、

その人の息子さんを通してレオナルドの素描に接し影響を受けたのではないか、と

説明にありました。

 

そして、まさかのレオナルド・ダ・ヴィンチの素描が見られるという。

まったく予期していなかったから、嬉しさと興奮度がアップ。

ウィンザー城、イギリス王室コレクションからの貸出品という表示に、さらに興奮。

すごいわ、王室コレクションから貸してもらえるんだ!!

 

その割には、この人ヒッチコックみたい、とかそんな感想しかメモしてないという。

とほほ。

 

という訳で、ここまででⅠ章は終了です。