ルーシー・リー鑑賞会の感想、ようやく最終回を迎えました。
千葉市美術館の学芸員の方からお話を聞いた後は、いよいよルーシー・リーの器とご対面です。
並べられるときから漂う緊張感。
「下に、何か布を引いた方がいいのでは?」
「いや、かえってそのほうが滑ったりして危ないんです」
「じゃあ、せめて机押さえておこうかな」みたいな会話が関係者の方々の間で交わされていました。
写真右下で机を抑えている方がいるのは、そうゆう経緯なのでした。
保険に入っているとは言え、これ壊したら・・・と思うと写真を撮るだけなのにものすごく緊張。
そしたら。
「じゃあ順番に1人ずつ触っていただきましょう」と。
え?!さ、触れる?!
いざ、私の順番がきて「どれにしますか?」と聞かれた時に私は迷わず一番右の、一番大きな器を指さして「これを持ってみたいんですが・・・」
すると美術館関係者の方々から「え!!」という声が。
だ、だって。触っていいって言われたし。おろおろ。
すると、器を持ってきた会社の方が事もなげに「はい、どうぞ~」と声を掛けてくださったんです。
太っ腹。
ありがたく、持ち上げてみました。
後ろからは、ものすごいプレッシャーを感じました。
「落とすなよ、落としてくれるなよ」と。気のせいかもしれませんが。
感想は・・・普通の重みでした。
(他の作品を持った方は、想像より軽い!と仰ってました)
これにスープとか入れたら、とても美味しそうだなぁ、とか。そんなことを考えておりました。
私が右の器を持ちたかったのは一番安定性があったからということもありまして。写真を見ていただくとお分かりだと思いますが、どれも不安定な感じなんです。
この”ゆらぎ”こそがルーシー・リー作品の特徴でもあり、今から考えるに、それを触っておいた方が良かったんじゃないの?とも思うのですが。
何せ、そそっかしいのは自分が一番よく分かっているので。壊す可能性の少ないものを選択したのでありました。と、言い訳。
あまり陶芸作品を見慣れていない私にとっては、どの器もシンプルで食器棚に合ったら、普通に使ってしまいそうな感じをうけました。
いや、ないけれど。
普通に食器棚に置いてあったら、すごいことですけど。
写真左から2番目の作品。
実際に、何かを盛り付けたらコロンと転がったりはしないんだろうか、とか。本当は聞いてみたかったのですが、あまりにも幼稚すぎると思い止めました。
どうなんでしょうねぇ。
千葉市美術館での展覧会は今日で終了とか。あんなにも、まとまった数の作品が見られて良かったな、と思う今日この頃です。
Youtubeに関連動画があったので貼っておきます。美術館でも流れていたBBCの映像を見たくて探してみましたが、私の検索力では探すことができませんでした。ちょっと展開が早くて、メモしきれなかったのが心残りなのです。
回顧展「ルーシー・リー展」(茨城県陶芸美術館)