2016年1月3日~3月6日まで、山種美術館で開催されている『ゆかいな若冲 めでたい大観 -HAPPYな日本美術-』展。
1/11に内覧会があり、参加させていただきました。
※ 記事内の写真は、すべてブロガー内覧会で撮影許可を得たものです。
伊藤若冲 生誕300年記念ということで、どんな若冲作品に出会えるのか。
わくわくしつつ、会場へ入りますと。
なぜ、この2匹の取り合わせなのか?!
蛙が”への字口”なのに、河豚は何だか余裕な表情。
これは、蛙が劣勢なんだろうか?!などと妄想しつつ見るのが楽しい。
墨の濃淡の美しさ。
今回の展示で、伊藤若冲の作品は11点。
そのうち、山種美術館所蔵作品は1点。
それが、この伊藤若冲 【伏見人形図】 山種美術館所蔵
布袋様の土人形=伏見人形かと思っていたのですが、そうではなくて布袋様の他にも、キツネや相撲取り、かまどなどなど種類があるみたいで。
伏見稲荷大社の信仰とともに発展したのが伏見人形、とのこと。
土人形の質感を、岩絵の具を使うことで表現しているそうで。
一体、一体が微妙に表情が違っていて。
はて、最初はどの布袋様から描いていったんだろうか、とか余計なことまで考えてしまいました。
そうそう、それで伊藤若冲作品。
残り10点の中に、初公開作品があるというではないですか!!
あるところには、あるんですねぇ……
まだ公開されていない若冲作品、どれくらいあるんでしょうかねぇ。
どれが初公開作品なのか?は、作品紹介のところにマークがありまして
黄色い「初」マークがついております。なので、見落とす心配はないかと思われます。
初マークがついていた伊藤若冲 【布袋図】
おっとりとした、それでいて力持ちな感じが、とても可愛くて。
見ていると、なんだかいいことありそうな気がしてきました。
もう1点、伊藤若冲 【布袋図】 こちらは初マークなし。
ものすごい福耳と、おなかのムチムチ感が忘れられません。
若冲の描く布袋図は禅宗絵画としての体裁を備えたものが多いけれど、今回展示してある2点の布袋図は吉祥性を意識して描いた可能性が高いと説明にありました。
左 : 伊藤若冲 【大黒図】
右 : 伊藤若冲 【恵比寿図】 こちらに初マーク
大黒図と恵比寿図はセットで描かれることもある、と図録にありました。
抱きかかえられた魚(鯛?)の表情も好きです。
大黒図のアップも撮影したと思っていたら、ありませんで。
内覧会に慣れておらず、時間配分が難しくて。
絵を見たいし、写真撮りたいし、解説も聞きたいし、と。
でも、人だかりがしていて撮影できないな、先にあっちを見よう。
おっと、この作品は撮影禁止だった、危ない、危ない、と。
最後に、ゆっくり和菓子も味わいたいし急がなくっちゃ、と。
はい、言い訳です。
山種美術館さんのブロガー内覧会では、最後に菓匠 菊家さんの和菓子が食べられるのも、なんとも魅力的でして。
展覧会に合わせ特別に作られた和菓子の見た目の美しさ、その美味しさが鑑賞後の心地よい疲れに効くのであります。
私が密かに狙っていた”招福”は大人気だったようで、すでになく。
2番目に狙っていた”えびす鯛”をいただきました。
鯛に釣竿と糸があしらわれた、杏入りの練切り。
満足でございました。杏が大好きなので、嬉しい驚きでした。
いつも、最後に時間がなくてパクパク食べてしまうので
今度はCafe椿で、ゆっくり寛ぎつついただきたいと思います。
と、話が大幅にずれました。
こちらも初マークがついていた 伊藤若冲 【海老図】
小触角が大触覚に くるんと巻き付いている様子が可愛らしくて。
昨年、サントリー美術館で展示された【海老図】は、同じ構図ながら上田秋成の賛が。
そして、若冲作品の中で今回一番ピカ!と目立っていたのが
伊藤若冲 【群鶏図】
勇ましい表情もあれば、どことなーく おとぼけな感じのものもあって右から、ずーっとみていって。左から、ずーっとみていって。
飽きずに見ていたら、アップの写真を撮り忘れました。
屏風や掛け軸を見るとき、どの位置から見るのが一番正しいのか未だに悩むことがありまして。
普通に立った状態だと、高い位置から見下ろす感じになってしまうし。かといって、床に正座する高さではいかんせん低すぎるだろうし、そもそも会場でそんなことしたら邪魔だし。
中腰?中腰ですかねぇ。と、答えが出ないまま。
長くなりましたので、次回へ続きます。