昨日、行って参りました。
原安三郎コレクション 広重ビビッド展。
土曜日(と金曜日)は20時までやっているというので、18時ごろに美術館へ到着。
展示数が多いということでしたが、2時間あれば余裕だろうと思っていました。
甘かった。
私の読みは全般的に甘いですが、またしても甘かった。
最後の方は時間に追われ、じっくり解説を読みながら楽しむことが出来ませんでした。無念。
館内が混雑していて見られなかったのではなく、ほぼ自分のペースで見ることができたにも関わらず時間が足りなかったという。
解説には、浮世絵に描かれているものの紹介と、そしてほとんどの作品に現在の写真が掲載されていまして。
ほー、昔はこんなに水が多いところだったのか、とか自分が行ったことのある地名が出てきたりすると嬉しくなったり。
一体、これはどうやって彫っているんだろう?このキラキラは??などと丁寧に見ることができました。
そして、なにしろビビッド!
最初、展覧会のタイトルを見たときにビビッド??と思ったのですが、ビビッド!!!でした。
本当に色が綺麗、鮮やか。細かな線、細かな点までクッキリハッキリ。
特に第1章の≪歌川広重 六十余州名所図会≫は初公開ということでよく展示を許可して下さったなぁ、と。
ほとんど虫食いがありませんでした!
なんでだろう、どうやったらこんなに綺麗な状態を保てるんでしょう???
4階の第1展示室は、すべてこの≪歌川広重 六十余州名所図会≫。
こちらの階は展示替えなしとのこと。70点展示されています。
広重本人がすべての場所へ写生に行って作品を仕上げた訳ではもちろんなくて。
作品を作るにあたって参考にしたという≪山水奇観≫という絵本も会場内に4箇所ほど置いてありました。(3箇所ぐらいだったかしら??)
このページを参考にしたであろうというページを広げてあったので、見比べることができて面白かったです。
最初は同じ絵本を何冊も持っている人がいて、それを広重作品と共に展示しているのかと勘違いしておりました。
≪山水奇観≫は前編四冊、続編四冊あるそうです。
図録にも、この絵本の写真が17点掲載されていました。
図録は、一般的な図録のサイズよりも小ぶりですが。ですが、厚みは約4センチ!ずっしり。
絵を描く広重も、デザインが重ならないよう考えたり色々と大変だったと思いますが。その絵を再現する彫り師、擦り師の方々も凄いなぁ、と。
小さな小さな漁火とか、石の鳥居にあった点々とか、雨の極細線とか、もう。説明に出てくる”布目摺り”、”拭きぼかし”、”ぼかし摺り”、”あてなしぼかし”はこちらの【浮世絵ができるまで】に説明が。
あと今回は、板目刷りという板目を生かした作品を沢山堪能しました。
水の流れなどを板目で表現しよう!と考え付いたところが凄いなぁと。
図録にも、その板目が綺麗に印刷されていて。
元が綺麗だからこそだと思うのですが、この図録は保管用と観賞用の2冊欲しいかもと訳の分からないことを思っております。
≪六十余州名所図会≫の中の≪伊予 西條≫という作品は、ホイッスラーの絵の中に出てくるんだそうで。
実際にホイッスラーの作品も見てみたいです。
※ ホイッスラーの作品は展示されておりません。
展示は歌川広重だけでなく、歌川国芳、葛飾北斎もありまして。
中でも、原氏のお気に入りだったという≪葛飾北斎 千絵の海≫という10点が。
なかなか揃って見られることはない、という貴重性もさることながら波の表現の美しいこと!!クジラもいたりして。
こちらも全期間展示というのが嬉しいので、ぜひ後期もじっくり見たいと思います。
そして最後の展示室には≪歌川広重 名所江戸百景≫がズラリ。
全部で120点展示予定で、約半々ずつ前期と後期で分かれて展示されるようです。
前期、後期を通じて展示されるのは5点のみ。
一気に見てみたい気もしますが、すでに100点ほど見ている上に、120点はさすがに体力的にも気力的にも難しいですよね。ほほほ。
こちらではゴッホが模写したという≪大はしあたけの夕立≫や≪亀戸梅屋舗≫が見られます。
※ ゴッホの模写は展示されておりません。
購入したグッズ
最後に購入したグッズを。
■絵はがき
■A4クリアファイル
すみません、うまく写真が撮れませんで。
図柄だけでも参考になれば……
後期展示は5/25からとのこと。
こちらも忘れずに見に行きたいと思う今日この頃です。
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