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大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史 ②

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

今週末で上野での会期が終了ということで。

せっかく博物館ナイトに参加したのだから、もう少し撮影した写真をアップしつつ内容を書いておこうと思いまして。

①はこちらです↓

大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史 ①昨日4/18から上野・東京都美術館で始まった 『大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史』展。 グッズ編は、こちらに ...

グッズは、こちら↓

『大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史』 グッズ編2015年6月28日(日)まで上野・東京都美術館で開催中の『大英博物館展 100のモノが語る世界の歴史』展。 SNS利用者、ブロガ...

 

 

※なお、会場内の画像は主催者の方の許可を得て撮影したものです。

【第1章 創造の芽生え】

≪アボリジニの編み籠≫ 1875―1927年 オーストラリア

”荷物をまとめて、季節ごとに移動しよう!”と説明文に書いてあって、なるほど!と。

オーストラリアでは少なくとも2万年にわたってこのような籠が作られてきたとか。

少しずつ生活にゆとり?が出てきた祖先たち。

そうだ、何か持ち物をまとめて入れておけるものがあれば少し遠くまで歩けるじゃないか!と考えたのでありましょうか。入手できる植物で、色々と編み方などを試したのでしょうか。

上手に編める人がいて、その人を先生に輪になって・・・などなど妄想しておりました。

≪古代エジプトの化粧パレット≫ 紀元前4000-前3600年 エジプト

左からカバ、カメ、魚だそうです。

化粧用の顔料を石ですりつぶすために使われていたとか。お化粧をするだけではなく、メイク道具にもこだわるという。なんという余裕、豊かさなんだろう、と。

もちろん、限られた人々だけだとは思いますが。

どの石にも小さな丸い穴が開いているのは、どこかに下げておくためなのでしょうか??

【第3章 古代帝国の出現】

≪アッシリアの戦士のレリーフ≫ 紀元前700―前695年 イラク

この浮き彫り、とても繊細な感じを受けました。

題材は勇ましいのですが、髭や膝あて(?)の模様の細やかさに惹かれました。

≪アマラーヴァティーの仏塔彫刻≫ 200―240年 インド

残念ながら、非常口の照明が映り込んでしまいました。

中央に5つの頭を持つ蛇神ナーガの姿、ブッダの出家を表す愛馬カンタカの姿、石の基部にはイノシシやラクダなどの姿。

個人的には、この基部の動物たちも可愛くて、しばし見とれておりました。

それにしても、製作時に「あ!彫りすぎちゃった!!」とか「石が欠けちゃった!!」とかないんだろうか、と。こうゆうものを見てると、ついつい自分レベルで考えてしまうのですが

プロが作っているんだからそれはないか。

 

≪ミトラス神像≫ 100―200年 イタリア、ローマ

やはり、初めてのブロガー内覧会に相当緊張していたのでありましょう。

お伝えしたいことがあるのに、写真がブレブレだったり、目的の部分が写ってないという。言い訳ですが。

限られた時間(約1時間半)で全てを見て、撮影しなければ!!というプレッシャーが。

また本格的なカメラを持って、カシャカシャカシャ!!っと撮影している人も結構多くて素人がウロウロしてすみません、みたいな気分になってみたり。

そうそう、それで≪ミトラス神象≫に話を戻しますと。

よくぞこれだけ滑らかに石で作ったなぁ、というのと。マントの部分が風になびいているんです。

正確に書きますと、風になびいているように作られているという。

大理石で、そのような表現をしたいと思ったのもすごいけれど。それを実際に成し遂げる技術も凄いなぁ、と。

≪ガンダーラの仏像≫ 100―300年 パキスタン、ガンダーラ

ガンダーラと聞くと、あの曲を思い出す昭和世代です。

それはさておき、ブッダの長く伸びた耳たぶは冨と政治的権力を拒絶したことのしるし、とのこと。

王家に生まれ、習慣どおり重い耳飾りをつけていたために伸びたから、と。勝手に福耳だと思っていた私は説明を読んで驚いたのでありました。

【第5章 広がる世界】

≪ハレム宮の壁画片≫ 800―900年 イラク、サーマッラー

写真は、展示の一部のみ写しております。すべてが残っていたら、一体どんな感じの

内装だったのだろう、と。

最近、特に装飾模様が気になっておりまして。

この本を購入する寸前であります。

≪ホクスンの銀製胡椒入れ≫ 350―400年 イギリス、ホクスン

ローマの貴婦人をかたどった胡椒入れ。銀製ということですが、髪の色や洋服などところどころが金色に見えたのは私だけでしょうか??

後頭部の凸部から胡椒を入れるのかと思ったのですが、容器の底に胡椒の量を調整する仕組みがあるってことは、下から入れるのかしら。

裕福なローマ人が、ブリテン島から逃れるときに埋めたのではないかとのこと。

高さ10cmぐらいだし、持っていけない大きさではないのに勿体ないなぁ、と思いつつも。埋めてくれたからこと、現代の私が見られる訳で埋めてくれてありがとうございます。

もしかしたら、もっともっと高級な金銀製品を持って逃げたのかもしれないなぁ、とかまたも妄想。

≪青花皿≫ 1330―1350年 中国、江西省景徳鎮

中国で”青花”と呼ばれる磁器の顔料である呉須(ごす)は、おそらくイランから輸入されたもの、とのこと。

元の時代、中東の好みに合うような磁器を中国で生産し、陸路と海路を使い輸出したとか。

「こうゆうの好きそうだよね」「こっちの模様は?」「あ、それもいいね」と私の脳内で職人さんたちが語っている様子を妄想しておりました。

≪ヘブライ語が書かれたアストロラーベ≫ 1345-1355年 おそらくスペイン

100点あるうち、私が一番欲しいと思ったのがアストロラーベでした。実用品でありながら美しい。うっとり。

昼夜の時間、日の出と日の入りの時刻、天体の動きを再現、測量と占星術にも使えたという。

本品には、さまざまな緯度に合わせた5枚のプレートがついており、移動した先でも使えるとか。なんという親切設計。

昨年テレビで見たものに似ているなぁ、、、。

地球ドラマチックで【世界最古のコンピューター】ということで古代ギリシャで使われていた円形の金属について放映されたのです。

今度、じっくり録画した番組をみて機会があればブログに書こうと思います。

 

≪デューラ―作「犀」≫ 1515年 ドイツ、ニュルンベルク

実物を見ず、これだけ描けたというのが不思議で仕方ありません。

説明には、デューラ―はサイの説明とスケッチを頼りに描いたと。なるほど、スケッチもあれば大まかなことは描けるけれど。でも、足りない部分は想像力を働かせるしかない訳で。

江戸時代の画家たちも虎を見ずに虎を描いたそうですが、虎の毛皮を見た人はいたかもしれない、と。

日本でも、西洋でも画家たちは想像力を働かせて動物の作品を仕上げたこともあるのだなぁ、と勝手に共通点を見つけて感心しておりました。

 

【第8章 工業化と大量生産が変えた世界】

≪バカラの水差し≫ 1878年 フランス、ロレーヌ

1878年にロンドンで開かれた万国博覧会に出展された品とか。

ちょっと面白可愛いデザインだと思ったのですが、フランス王室コレクションのルネサンス期のガラス彫刻に着想を得て作られたとか。

ルネサンス期のクリスタル作品は、しばしば想像上の生物をモチーフにしておりこの作品も注ぎ口が海獣の口、首から肩にかけては鱗のようになっているのは、その流れを汲んでいると。

そんなに深い流れがあるのに面白可愛いとか表現して、ごめんなさい。

≪クレジットカード≫ 2009年 アラブ首長国連邦

クレジットカード自体は1950年代に使用開始されたけれども、1990年代までは世界的規模で普及しなかったそうです。

あら。私が人生で初めてクレジットカード作ったのも1990年代半ばだったような。

この展示で、いくつか硬貨や紙幣の展示がありましたが、まさかこのカード一枚で何でも購入できて(残高があれば)、遠く離れた現地に行かなくてもインターネットで買い物ができる生活を、昔の人は信じてくれるだろうか、と。

私自身、携帯電話を持つことになるとは到底思わなかったですし(ボケベルも持ったことなかったので)、パソコンが我が家に複数台ある生活をするとは思いませんでした。

はてさて、この先一体どんなものが現れ、日本に、世界に影響を与えていくのか。

楽しみでもあり、かつ、先人たちに胸を張れるものであればいいなと勝手な想いを抱いたのでありました。

他にもご紹介したい作品は多々あるのですが、なにしろ写真が・・・なもので。興味のある方は、ぜひぜひ会場で楽しんでいただければと。

モノを通じて世界を見つめるという、この企画。個人的にはとても楽しめました。