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山種美術館 『江戸絵画への視線展』 ④

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

山種美術館で開催中の≪江戸絵画への視線―岩佐又兵衛から江戸琳派へ―展≫
ブロガー内覧会へ参加させていただいた時のことを綴る第四弾。

最後は文人画を中心に、つらつら書かせていただこうかと。


写真はブロガー内覧会での写真であり、美術館の許可を得て撮影されたものです。

そもそも、文人画とは??

展示室内の説明パネルによりますと

>18世紀には、中国の明・清時代の絵画の刺激と受けた新たなスタイルとして
文人画が登場し、中国文化に憧れを持つ教養人を中心に流行しました。

中略

>中国では、職業画家による北宗(ほくしゅう)画に対して、エリート層の
>たしなみとしての文人画を南宗(なんしゅう)画と呼んだことから、文人画は
>「南画」(南宗画を縮めた語)とも呼ばれます。

表装を含めて綺麗だなぁ、と見入ってしまったのが、こちら。

池大雅≪東山図≫ 山種美術館所蔵


墨色と表装のブルーが、そしてその上下の表装の色使いが絶妙でした。

池大雅の作品はもう一つ、≪指頭山水図≫が展示されているのですが
筆を使わず手の指先や爪、掌などを使って描かれたとのこと。
残念ながらアップ写真がないので、写真をあげられないのが残念。

全体図→アップ図と順番に撮影していけば、こんなことは避けられるのですが
やはり限られた時間内に写真を撮らねば、と思うと気が急いてしまって。反省。

文人画家の多くは山水画を主に描いたそうですが、花鳥画も得意だという
山本梅逸の≪花中図≫ 山種美術館所蔵



画面上に2匹、そして花の中にも虫が。

そして、私が一番好きなのがこちら。

椿 椿山≪久能山真景図≫ 山種美術館所蔵

これは、徳川家康が最初に埋葬された久能山静岡市東部)の東照宮へと
続く参道付近の景色だそうです。
椿山は実際にこの地を訪れてスケッチし、その10年後に制作されたのが
こちらの作品とか。



細かいところまで丁寧に丁寧に書きこまれてる感じといい、
この淡い色使いが好きです。
そして、この後ろを歩く人物。

何か物音がしたのか、気になるものが見えたのか。
ちょっと横を見つつ歩いている人物が可愛いな、と。


日根対山≪四季山水図≫ 山種美術館所蔵

右から春夏秋冬と並んでおり、彩色と水墨で交互に描かれています。
山水画を見ると、ついついどこかに人がいるんじゃないかと。

いらっしゃいました、いらっしゃいました。

最後にご紹介するのは中林竹渓≪松籟図≫ 山種美術館所蔵


風景の描き方が独特だなぁ、と。

なんだか見ている私に問いかけてきそうなぐらいリアルな描き方。

この他、色々と素敵な作品も出ておりましたので興味のある方は是非
実際に足を運ばれてくださいませ。

なお、今回の展覧会の図録は次回開催される浮世絵展との合同とのこと。

今回の展覧会開催中は、この図録に載っていない伊藤若冲
伏見人形図の絵葉書が一枚ついてきます!

次回の浮世絵展も楽しみです。

 

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