こちら↓で書きましたが。
usakameartsandcinemas.hatenablog.com
やはり文章だけでは、その迫力は伝わらないと思いまして。
動画をペタリ。
そうそう、ご本尊の裏側を見た時の自分のメモに
「バスケットボールのゴールみたい」って書いてありまして。
文字だけで表現するには難しかったのでブログには書かなかったのですが
動画なら意味がお分かり頂けるかと。
あれだけしっかりしたもので支えないといけないぐらいの重量なんだろうなぁ。
今回は、”十一面観音菩薩坐像”以外のみほとけたちを、展示に添えられていた
紹介文とともに私のメモも差し挟みつつご紹介していきたいと思います。
まずは、櫟野寺にある仏像の特徴から。
大きく2つのグループに分かれるそうです。
1.10世紀~11世紀前半
2.11世紀後半~12世紀
1.のグループは同時代の作品の中でも優れた表現で立ち姿の美しさが
特徴だそうで。
各像には、なで肩で長身の体形、目尻を吊上げた細く厳しい目、太い鼻、
厚い唇といった共通する表現がみられる、と。
2.のグループは時代の様式を反映して優しい表情で、ややひなびた表現。
寺の仏像は、各時代をつうじて自在の寺院の仏像表現に影響を及ぼしており
寺がこの地域の中心的な存在であったことがうかがえるそうです。
会場全体的な動画が、こちら。
会場を右から左へ、反時計回りに紹介。
自作の図で説明させていただくと、先ほどの動画では2から20までが
順に映っていました。といっても、9~10は映ってなかったかも??
まず、動画の一番最初に映ったのが2. 毘沙門天立像。
下記ページの左側に写真が。
仏寺の守護神として拝する者を厳しい顔で見すえますが、この表情は
どこかぎこちなく素朴で愛嬌さえ感じられる、と説明にありました。
また、堂々とした体つきながら細やかなところまでよく彫刻されており、
寺の仏像群の中ではやや異色の作品、とも。
トーハクのブログにも正面と横顔の写真が。
への字口が可愛い、と私のメモにありました。
あと、手に持ってる宝塔をジーっと見つめるのに忙しくて、どっちかと言えば
参拝者にはあまり気を配ってないような??おおらかな感じでした。
一本の木から彫りだした厚い体躯重量感に溢れており異様な迫力を
放っています、とも説明にありました。
3. 地蔵菩薩立像
両目がやや吊り上り、裾をしぼったスタイルは7.8.10と共通するとか。
実際の僧侶の服装に倣い衣の襟を立てるのは地蔵菩薩としては珍しく
僧侶の姿であらわされた神像の可能性もある、と。
襟!確かに、今まで注目していたなかったけれど襟!!
先ほどの動画の9~11秒の間に4体仏像が映っておりまして、
その一番手前が、この地蔵菩薩立像でして。
そうそう、襟が立ってました。
4. 吉祥天立像
内衣(ないえ)の上に丸首の衣をつけ両足の内に蔽膝(へいしつ)と
呼ばれる衣を垂らすのは吉祥天に特有な服装で、一部には華麗な色彩も残る、と。
はて、蔽膝とは???
Wikipediaの画像をお借りして、どこが蔽膝かご説明しますと
とのことです。
ほほー、当たり前ですがなんでも名前があるものですねぇ。
とても唇の形がキレイ!ぷっくら!とメモに書いてあります。
5. 観音菩薩立像
朗らかな顔と、ずんぐりとした体形が愛らしい作品。
天衣(てんね)がW字に絡み下半身にまとう衣の縁が円弧を
描く表現などは8に倣っています。
6や19も顔つきなどが酷似しており、同時期の作と思われます、と。
私のメモには「衣の流れがキレイ」と書いてありました。
6.観音菩薩立像
表情や体形は5と似ていますが全身に鑿跡が残ります。
未完成のようですが顔は滑らかに仕上げられていることから、意図的に
鑿跡を刻む”鉈彫(なたぼり)”と考えられます。
足指も刻まれず木から仏が現れたような表現、とのこと。
足指は失われたわけじゃなかったのですね。
説明を読まなかったら、未完成なのかなぁと確実に思っていたと思います。
まさか、仏様が木から現れるような感じを表現していたとは。
お腹が少しぽっこりしているのが可愛い、親近感、という私の感想が
メモされておりました。
7.観音菩薩立像
目尻を吊上げた厳しい顔や細身で長身の体つきが8と共通しており
これを甲賀様式と呼んでいます。
1.十一面観音菩薩坐像を参考にした表現と考えられますが、寺の仏像に
見られる特色のひとつです、とのこと。
たおやかな感じ、衣の流れる感じが好き、とメモが。
8.十一面観音菩薩立像
長身で丸みを帯びた顔が7とよく似ていて甲賀様式に特有の表現。
膝の前で天衣がW字に絡む意匠は5や6にも採用されており、
制作時期は異なりますが、この3体は同じ工房でつくられた可能性がある、
とのこと。
眉毛から鼻のラインへと繋がっているように思える、とメモが。
長くなってきましたので、後半はまた次回に。