東京・泉屋博古館で開催中の木島櫻谷展。
数日前には入場制限がかかったほど盛況のようで。
【昨日、東京の泉屋博古館”木島櫻谷 近代動物画の冒険”展は入館者多数のため入場制限をさせて頂きました】 https://t.co/iQsfi10bWS
— 櫻谷文庫 (@oukokubunko) 2018年3月17日
3月20日からの後期展示を見たいのですが、ちょっと怯む。
いや、混雑を恐れるな、見逃すことの恐ろしさに比べたら!(意味不明)と自分を鼓舞してみるものの。本当は今日にでも行きたかったものの、寒さに弱いため断念。
で、前期展示へ行ったときに購入した図録を少しずつ読んでいるのですが。これがまた大変面白く、興味深く。
木島櫻谷さんが活躍していた当時の京都画壇、東西画壇の葛藤、西洋画の影響などなど、ただ絵を描くことだけでなく大きな流れの中で絵を描かざるを得なかった当時の人たちにも思いを馳せました。
以前、山種美術館で開催された【日本画の教科書展】京都編が思い出されます。
展覧会に通う楽しみの一つは、自分のなかでこうやって点と点が繋がっていくところだと思います。ああ!あの時に見た絵が、このときの!!と。
図録には、第6回文展審査の場で木島櫻谷の『寒月』を推す今尾景年と、安田靫彦の『夢殿』を推す横山大観が衝突した、と。
あの『夢殿』と!!!!!
いやぁ、どっちも好きだから困っちゃうなぁ。
大昔の話で、その場に呼ばれても居ないのに私が困っても仕方ないのですが。
さて、話をいきなり蕎麦ぼうろに変えますと。
図録に、斎藤悳太郎さんという方が木島櫻谷さんについて書かれた文章が掲載されていまして。
そのなかに、木島邸へ行くとお茶菓子がでるけれど、多くは京都名物の蕎麦ぼうろであった、という記述が。
京都の画家であんなにも蕎麦ぼうろを出すところもないだろうし、何故そんなにも沢山の蕎麦ぼうろがあるのだろうか、的なことが。
面白い、面白すぎる。
櫻谷さんは蕎麦ぼうろが大好きだったのかしら。さて、どこの蕎麦ぼうろなんだろうか。気になる。
「京都」「蕎麦ぼうろ」で検索してみると、私も食べたことのあるパッケージの蕎麦ぼうろが。
ただ残念ながら、そこのお店は創業が昭和のようで。
さらに検索を続けると、総本家河道屋さんのページに辿り着きました。
江戸時代から続く、となっているし、ここの可能性が大!
ただ。
ただ、名前が”蕎麦ほうる”と。
うむ。蕎麦ぼうろではないのか。
すると、こちらの記事がヒット。
”元祖蕎麦ぼうろの発祥といわれるお店です”。ふむふむ
世間一般に知られている「蕎麦ぼうろ」のことを、こちらでは
「蕎麦ほうる」と呼ぶんだそうです。
その「蕎麦ほうる」は江戸時代末期から明治のはじめにかけて、
13代目の河道屋安兵衛によって生み出されました。
なるほど、”蕎麦ほうる” は蕎麦ぼうろでいいのですね。
このお店なのかなぁ、どうなのかなぁ。
木島櫻谷さんが、そのお店の蕎麦ぼうろが好きすぎて包装紙とか手がけてくれてたら間違いなかったんだけれど(どんな期待)。
木島櫻谷さんの描く狸のファンなので、狸が蕎麦ぼうろ食べてる図柄とか。(妄想が止まらない)
今度、機会があったらこちらの蕎麦ぼうろを食べてみたいと思うのでした。