展覧会

グエルチーノ展 よみがえるバロックの絵画

2015/5/31(日)まで上野・国立西洋美術館で開催されている

『グエルチーノ展』へ行って参りました。

なんでもっと近づいて撮影しないのか、と。

結構近づいたつもりだったんですけど、遠いですね・・・

 

 

最初に「グエルチーノ」という名前を聞いたとき、失礼ながら(チーズみたいな

名前だなぁ)と思ってしまいました。

 

それは、グリュイエールチーズ!ってツッコミありがとうございます。

 

 

グエルチーノさんの本名は「ジョヴァンニ・フランチェスコ・バルビエーリ」で、

17世紀のイタリアバロック絵画を代表する画家とのこと。

 

 

1607年 16歳でチェントの画家ベネデット・ジェンナーリに弟子入り。

       翌年には共同制作者(なんと早い!!)

 

1610年 ベネデットが歿し、工房を引き継ぐ(弱冠19歳で工房のトップかぁ)

 

1621年 30歳の時、パトロンだった大司教ローマ教皇グレゴリウス15世に

      なり、その方に呼ばれて2年ほどローマに滞在。その方が2年後に

      亡くなられると、元のチェントの町に戻る、と。そのあたりから、

      グエルチーノの画風が変わってくる、と。

 

詳しくは、こちらの動画をご覧ください。

公式チョイ見せガイド 山田五郎のよくわかるグエルチーノ展 第3回。

 

 

グエルチーノの腕前が良かったことも勿論ですが、まさかのちの教皇パトロンとは。

もし、その方がもっと長く教皇をされていたらグエルチーノの作品はどんな風に変化を

していったのでしょうねぇ。。。

 

 

グエルチーノの工房は、工房で製作した作品のコピーやバージョン違いが

多く製作されたそうで。

コピーはオリジナルの注文主に許可を得たうえで作られたようだ、と。

時にはオリジナルとの識別に作品の色を変えることもあったそうな。

発送前に助手がコピーを手掛けるのが常であったが、有力なパトロンに頼まれれば

仕方なく自ら筆をとることもあった、と説明文にありました。

 

仕方なく。うぷぷ。

 

工房のコピーはきわめて質が高く、画家本人の作品として流通することもしばしば

あったとか。なんとまぁ、ファン泣かせな。

それにしても、それほど高い技量を持ったお弟子さんたちが大勢いたというのは

すごいですねぇ。

 

イギリス、フランスから宮廷画家として働かないかと誘われたそうですが、断った

というグエルチーノさん。

 

1629年以降は、弟のパオロ・アントニオによって会計簿が作成されており

年代順に、絵のタイトルと注文主、代金が細かく記載されているそうです。

会計簿に記されている絵は約400点。うち約半数の現存が確認されている、と。

 

注文時に手付金を支払い、製作開始時と引き渡し時に残額を支払うのが一般的な

支払い方だったとか。

 

ところでグエルチーノは、一体どうやって絵の金額を決めていたのか?

 

 

それが驚くほど単純明快で。

 

全身像、半身像、頭像がそれぞれ画中にいくつ登場するかを数え総額を出す、と。

絵に描かれる人物が基本的に等身大だったため、こうした設定にしたのだろう

とのこと。

 

全身像が100ドゥーカ、半身像が50ドゥーカ、頭像が25ドゥーカ。

分かりやすい!!

 

はてさて、天使は小さくても全身像になるのかしら???

 

ただ、生涯にわたってこの金額だった訳ではなく1640年代末までは上昇していた

彼の絵の値段も、若手の台頭などにより下降していったそうで。

値引きに応じることがあっても、口外しないように頼んでいたところが、

可愛いというか。

380年も前の人なのに、妙に勝手な親しみを感じてしまいました。

 

そして、「口外しないように言ってたよ」って洩らした人がいるってことですよね。

昔も今も、「人の口に戸は立てられぬ」ですね。

 

 

 

土曜日の午前中に行ったのですが、今まで見たことないぐらいお客さんが少なくて

驚きました。ここ、国立西洋美術館だよね??と。

 

絵を見るには、とてもとても快適で、のんびりと見られて愉しかったのですが。

そう思う反面、もっと大勢の方に来てもらえたらなぁ、と勝手に俄かグエルチーノ

ファンは思ってみたり。

 

 

2012年5月にグエルチーノが住んでいたイタリア・チェントを襲った地震により、

チェント市立絵画館は現在も復旧の目途がたたない状態だそうです。

グエルチーノ展の収益の一部はチェント市立絵画館の復興に役立てられるとか。

 

詳しくは、弐代目・青い日記帳さんの書かれた記事『グエルチーノ展』

ご参照ください。

 

国立西洋美術館のホームページにも

 

>出品作品の多くはチェント市立絵画館からお借りします。

>実はチェントは2012年5月に地震に襲われ、大きな被害を受けました。

>絵画館はいまもって閉館したままで、復旧のめども立っていません。

>本展は震災復興事業でもあり、収益の一部は絵画館の復興に充てられます。

 

 

普段は教会の天井画として飾られている作品を間近に見られるのも、地震の影響に

よるものというのがなんとも切なくもありますが。

遠い地まで旅してくれてありがとう。私1人の入場料じゃ、とてもお役には

立てないけれど

どうか、興味を持っている人が1人でも多く訪れてくれますように。。。

 

あ。

 

肝心の絵について、全く触れないうちに長くなってしまったので。

次回は、グエルチーノの絵について感想をば。