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ボストン美術館の至宝展 Ⅲ アメリカン・ドリーム ー自国の美術を収集するボストニアンたち

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

とうとう、最終回でございます。
ボストン美術館の至宝展の感想文。

最近1つの展覧会を1章ずつ感想書くのが続いておりまして、やはり自分が見たものを写真付きで紹介できると楽しくて、ついつい……。

ボストン美術館の公式ホームページには、作品画像を検索すると細かな情報から現在どこに貸出中なのかまで掲載されていて細やかな気配りだなぁ!と感心。
せっかく行ったのに、お目当ての作品がなかったら悲しいですものね。

パブリックドメインのものは、画像をダウンロードできるし。ありがたい。

現館長のマシュー・テイテルバウム氏は

ボストン美術館のコレクションは、コレクターから寄贈された作品や、寄付金で作った基金で購入したもので成り立っています。
美術館は皆さんに支えられた公的で、オープンな存在であるべきだと考えているからです。
今回のように国外で展覧会を開くのも、誰に対しても開かれた存在になり、作品はシェアすべきだという哲学に基づいています。

朝日新聞 別刷り特集より

海外にでていないけれど、個人コレクターのものであれば断然見られる機会は少なくなるだろうし。
海外にあるからといって、現地へ行けば見らるチャンスがあるかもしれないし、しかも里帰りする可能性もある、という。
なんだか、不思議というか、面白いというか、複雑というか。

さて、三章はアメリカ絵画が展示されていました。

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左:『ジョン・エイモリー夫人(キャサリン・グリーン)』

右:『ジョン・エイモリー』

いずれもジョン・シングルトン・コプリーの作品。

最初、夫人の絵を見たときに…….大変申し訳ないけれど正直、男性に見えてしまって。
一人、絵の前で「……………?夫人?」

肖像画って、美化しすぎても注文主の機嫌を損ねそうだし。かといって、あまりリアルに描くのも……その匙加減が難しそうだなぁ、と。

夫人の絵の数年後に旦那様の肖像画が描かれているということは、ご本人たち納得の作品ということで。たぶん。

ほー、想像の風景だったのか。てっきり、見たものを描いたのかと。

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『ニューヨーク港』フィッツ・ヘンリー・レーン

この絵も好きだったなぁ。この絵を飾るのには、どんな部屋がいいんだろうか、とも思ったり。それから広い壁じゃないと飾れないないなぁ、とか。

そういえば、男の子が無事に成長するのを願って女の子の服を着せて育てる風習があったと風のうわさで聞いたことがありますが。
はて、この子もそういうことなのかしら??

犬が逃げ出そうとするほど、何回も同じポーズをさせられたのかそれとも、犬は抱っこされるのが嫌で何回も逃げ出そうとしたのか、なんてことを考えながら見ておりました。

お気に入りの緑のベルベットのドレスを着たところを描いてもらいたかったウォレン夫人を説き伏せ、光沢のあるサテンのピンクのドレスに画家がしてもらったと説明にありました。

ですよねぇ、せっかく描いてもらうならお気に入りの服で、と思いますよね。
けれど、娘さんとの兼ね合いを考えるとやはり画家の要望通りこちらのドレスの方がいいかもしれませんね。

この絵は母子の自宅ではなく、ボストン美術館のすぐ近くにあるイザベラ・ガードナー婦人の邸宅で描かれたものだとか。
現在、その邸宅はイザベラ・スチュワート・ガードナー美術館になっているそうです。

おお、その美術館ってフェルメールなど数点の絵が盗まれてしまって、空の額が今もそのまま展示されているという美術館では?
明らかに盗難だと分かる品でも欲しい人がいたのか。それとも、買い手がつかずにどこかに放置されたままなのか。

そうだ、この本も読んでみたいんだった。

Ⅳ 同時代の美術へー未来に向かう美術館

版画・写真の展示コーナーでは、伝説的な版画コレクターが紹介されていました。

ウィリアム・グッドウィン・ラッセル・アレン氏。

5000点以上の作品をボストン美術館へ寄贈しただけでなく、いくつもの美術館にとって強力な支援者だったそうです。
美術作品の収集をライフワークにした方だそうで。

羨ましい、私もそのようなライフワークを持てる人生でありたかった。

そうでしたか、画家としての作品もあるんですね。

彼はエッチングに対して凝りすぎた技巧を駆使することには興味がなく、複雑な調子でインクをのせることや特製の紙を用いることをむしろ軽蔑していた、と。
複雑な調子でインクをのせると、どんな感じになるのかなぁ。

紙とインクで、同じ作品でもどれぐらいイメージが違うものなのか。
何か分かりやすい入門書ないかなぁ。

で、ホッパーは最も白いイタリア製の紙と、最も黒いイギリス製の印刷用インクを用いて作品を制作したそうです。

私のメモには「パキっとしてる」とありました。 恐らく白と黒のコントラストが綺麗だなぁと思ったのだと思われます。

写真か版画なのか分からずに見ていた作品も。

説明文をみて、あ、これ写真だったのか!みたいな。
写真、いいなぁ。私もデジカメと、なんとか仲良くなって自分の好きな写真を撮りたいなぁ。

で、最後は現代美術。

現時点で私の興味が現代美術まで辿り着けてなくて。
このコーナーで展示されている5点中2点しか知った名前がありませんでした。

美術館は増え続ける作品の数々から選択し、どれを所有し、保管するかを決めなくてはいけなくて大変だろうなぁ……。

現代美術で一番興味深かったのが『静物』サム・テイラー=ジョンソン。

3分44秒、無音の画像が流れています。

低速で撮影した美しい果物を早送りして映し出し腐敗していくさまを見せている。
人間が世を去った後にどれほど多くの大量生産物が残されることになるだろうかという問いかけを生じている。

果物の前に置かれたプラスチック製のボールペン。
それは、ただひたすら形を変えることはなく。
後ろに置かれた果物たちが、どんどん姿を変えていくのと比べるとまったく変わることのないその姿。

小学生ぐらいの子が、じーーーっとその映像を見つめていました。
その子が、どう感じたのか。どんなことを思いながら見てたのか。その子の記憶にこの作品は残るだろうか、などなど思ってみたり。

と、長々と書いてまいりましたがこれにて感想文終了です。

展示数80点なのに、通常の展覧会と同じぐらいの3時間以上滞在しておりました。
個人的には、とてもいいものが見られたなぁという満足感いっぱいの展示でした。