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《皇室の彩展》で購入したグッズについて書こうと思ったら、ぐだぐだ長くなりました

※ 記事内に商品プロモーションを含んでいます

 

東京藝術大学大学美術館で開催中の【皇室の彩展】。

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会期が1ヶ月弱というので、先日行って参りました。

日曜美術館に紹介されると聞いていたので、その前日に。

少しはゆっくり見られるかな、と期待しつつ…。
ところがどっこい会場内は途切れぬ人の列。
家族に聞くと、その日の午前中にもこの展覧会を紹介するテレビ番組があったとか。その影響かどうかは分かりませんが、想像以上に混んでおりました。

まぁ土日の展覧会場が空いてるなんてことは、よっぽど天候が悪いとか、閉館時間間際としかないですよね、うん、ですよね。甘かった。

 

展示は、私が大好きな動物の置物からスタート。
ものすごいテンションが上りました。

皆さん展示室に入ってきて置物の作者を見た途端、嬉しそうに「光雲だ!」「高村光雲だ」って仰るんですよね。
かくいう私も心のなかで「高村光雲だ!光雲の動物たちだ!!!」って叫んでました。
なんだろう、言いたくなっちゃうんですよね。なんでだろう。

今回の図録は、本屋さんでも購入できるようになっていました。

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私の写真の腕では綺麗に撮れませんでしたが、題字がキラキラ光るようになっていて美しいです。

A4クリアファイルを2種類購入。

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結城素明『鳳凰之図』

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板谷波山『磁器花瓶 花鳥文様』

なかに白紙を入れて撮影しました。それにしても、相変わらずクリアファイルは撮影が難しい……。
まぁ、こんな感じのがありますよ、ということで。
この花瓶、実物の色が何ともいえず素敵で。少しスモーキーな感じというか。
クリアファイルになっていて嬉しかったです。

あとは絵はがき。

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高村光雲『猿置物』

これは本当にすごかった。
猿がかぶっている烏帽子(?)の紐が猿の毛で隠れる部分とか、後ろ姿も凄く可愛いし、獣のもったり感があるというか(なんだそれ)。
なぜ木から、こんなにも活き活きとしたものが作れるのだろう。
全体像もいいけれど、表情のアップバージョンの絵はがきもあったらなぁ、とちょっと欲張ったことを思うのでした。

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図案:島田佳矣、木内半古ほか『裁縫箱並ニ道具』

裁縫箱も、そのなかに入っている道具類も、なにしろ美しくて。
私が小学生の時に使っていたプラスチック製のものとは大違い(当たり前)。

美しいものは丁寧に使おうと思うし、所作も丁寧になりそうだなぁ、なんて妄想しつつ見てました。

上品な人って、言葉遣いだけでも、所作だけでもない、なんとも言えない雰囲気をまとっておいでですが。
一朝一夕には身につかない、その雰囲気はもしかしたら上質なものに知らず知らずに囲まれて暮らすことで身につくところもあるのかしら……ぶつぶつ。

そうそう、東京都庭園美術館で以前開催された《並河靖之 七宝展》でも思ったのですが美しいものを作るには当たり前ながら下図の段階から美しい、ということ。

今回の展示でも、裁縫箱と道具類の図案が展示されておりまして。
より具体的に図案を仕上げておくことで、美しい品ができる、と。
図案を作る人と、実際に作る人の完成品に対するイメージを共通化しておく必要もあるからだとは思いますが。
きちんと完成形を形にする、完成形を頭にぼんやり描いたままではどんな作品も出来上がらない、という至極当たり前なことを今さらひしひし思うのでした。

美術関連の授業では、ことごとく成績が……だった私は、どうやら、そういう基本的なことが分かっていなかったような気が。
ものすごく今さらだけど。
美術って、天才肌の人がパパパって閃いて、類まれなる技術で仕上げる、みたいなイメージがあって。
凡人の私には出来るわけない、みたいな完全なる諦めがありまして。

もっと段階を踏んで仕上げていってもいいのだ、という考えが何故かなかったんです。
惜しかった、もう少し早くそれに気づいていれば今ごろ………???

さて、絵はがきに話を戻しまして。

これを見たときは、目を疑いました。
ま、まさか、この子の絵はがきがあるなんて!!!

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六角紫水『蒔絵手箱 瑞鳥霊獣文様(部分)』

光ってしまって、だいぶ絵はがきより明るく写ってしまっていますが。
そう、部分なんです。
しかも、手箱の左右の部分。表面ではなく、側面。
この伸びやかな足、嬉しそうな表情。
あー、可愛かったなぁ。本当に可愛かった。きっと、見ながら顔がにやけていたと思います。

全体像は、こちらを参照くださいませ。

この部分を絵はがきにしてくださった方々、本当にありがとうございます!
いやぁ、この部分は絶対ないだろうと思っていたから本当にびっくりしました。

動物モチーフが好きで、ついつい動物系の作品ばかり取り上げてしまいましたが。
当時の一流の職人さん、画家さん、など様々な分野の方々が作り上げた一流品が所狭しと展示されていました。
今となっては再現不可能な技術が使われている品もあったり。
うーん、やはり需要がないと技術が廃れてしまうのは仕方ないとはいえ、仕方ないという言葉では片付けられないというか、やはり淋しいなぁ、と。

気の遠くなりそうな刺繍の作品とか、皇室の儀式で使うものなので今まで見たことのないようなものも。

興味のある方、ぜひ足を運ばれてくださいませ。

きっと、展示室に一歩足を踏み入れて「光雲!高村光雲だ!」って思うはず?!