歴史上の人物たちは、どのような食べ物を食べたり、好んだのか。
それを知ることができ、かつ、その作り方も教えてくれるテレビ番組『歴人めし』。
今回は、江戸幕府最後の将軍・徳川慶喜が大好きだった豚を使った料理です。ただ、実際には慶喜がどんな豚料理を食べていたかは不明で、料理をする柳原先生おすすめの”豚と白菜の博多蒸し”が今回の料理です。
将軍になるまえ、慶喜のあだ名は”豚一様(ぶたいちさま)”だったとか。それほど豚肉が好きだったそうです。
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『歴人(れきじん)めし』とは
公式ホームページは、こちらです。
歴史上の人物たちが食べてきたものを、作り方を交えて説明してくれます。料理を担当するのは江戸懐石近茶流の柳原尚之(やなぎはらなおゆき)さん。
柳原さんはお父様と一緒に料理教室も開かれていたり(公式ホームページ)、NHK大河ドラマ『龍馬伝』や、同じくNHKで放送された『みをつくし料理帖』などの料理の監修を担当されているそうです。
黒木華さんが主人公を演じた『みをつくし料理帖』に出てくる料理は、どれも本当に美味しそうでした。そうでしたか、柳原さんが監修されていたんですね。
豚肉と慶喜
慶喜の父である水戸藩主の一橋斎昭も豚肉を食べていたそうです。豚肉は薩摩藩から提供されたとか。
江戸や京都にいた薩摩藩士たちは、国から豚の塩漬けを取り寄せ屋敷に蓄えていたそうです。
京都で起きた”禁門の変”を一緒に戦った水戸と薩摩。薩摩藩の小松帯刀と仲良くなった慶喜は何度も豚肉をおねだりしたとか。か、かわいい。というか、みんな美味しいものには目がないのですね。
慶喜は豚肉を食べ、トントン拍子に第十五代将軍へと上り詰めた、と。いえ、私じゃなくて番組でそう説明があったんです。トントン。
江戸時代の肉食禁止は、あくまで建前だったそうで肉の味を知っている役人たちは「これは薬である」といってコッソリ豚肉や牛肉を食べていたとか。そのうち庶民も「これは薬だから」と言って食べ始めたとか。
代々、将軍家に肉の味噌漬けを献上していたのが彦根藩。しかし幕末、熱心な仏教徒だった井伊直弼がこれを中止に。
代わって献上されるようになったのが薩摩藩の豚肉。
”豚と白菜の博多蒸し”の作り方
慶喜がどんな豚を食べていたかは分からないそうですが、柳原先生おすすめ”豚と白菜の博多蒸し”の作り方です。
材料(4人分)
食材 | 豚ばら(200g)、大葉(18枚)、大根(200g)、長ねぎ(1本)、一味唐辛子(適宣) |
ポンスしょうゆ | 橙(またはレモン)1個、しょうゆ(大さじ2) |
ごまだれ | 白ごま(大さじ3)、みりん(大さじ1と1/2)、コンデンスミルク(大さじ1と1/2)、うすくちしょうゆ(大さじ2)、ヨーグルト(大さじ1) |
作り方も
材料をセットする
蒸し器の中に入るバットを2枚準備する。
バットの1枚に、バットの大きさに切った白菜を1枚敷く。その上に、大葉を6枚ぐらい並べる。豚のばら肉を隙間なく大葉の上に並べていく。上から少し塩をふって下味をつける。
2段・3段と白菜、大葉、豚肉を重ねていく。
重ねながら、少し押すようにしてなじませていく。塩も忘れずに
重ねていくことで着物の”博多帯”のような模様になることから、重ねて蒸す時は”博多蒸し”、お漬物のときは”博多漬け”となるそうです。
一番上に白菜がくるようにセットできたら、その上から別のバットを乗せ具材が膨らまないようにグっと押す。体重をかけてグッと押す。このバットが重しになるそうです。
蒸す
バットの重しを乗せたまま、蒸し器に入れ蒸し器の蓋を閉める。中火で15分ほど蒸す。
たれ作り(2種類)
ポンスしょうゆ
橙は外側の皮が渋いので、まず皮をむいてから半分に切って絞るのがポイント。橙は、柑橘類の中では一番酸度が強くてポンスしょうゆにうってつけだそうです。
柑橘類としょうゆを合わせたのがポンスしょうゆ。ポンスというのは、オランダ語からきているとも言われているそうで果汁の絞り汁のことをオランダ語で”ポンス(pons)”と。
なるほど、だからわざわざ”ポンス”とカタカナ表記しているんですね。てっきり、ポン酢が正しいのかと思ってました。
で、ポンスにしょうゆを加えて完成。
ごまだれ
すり鉢のなかに煎ったごまを入れて、よくする。ごまの粒がなくなるまで、よーくする。そこへ、みりん・うすくちしょうゆを入れていくのですが、一気にいれるとごまとなじまなくなるので、最初は少しずつなじませてから入れていくとよい。
そこへ、ヨーグルトとコンデンスミルクを全部入れて混ぜる。
盛り付け
蒸し上がった豚肉をバットから取り出し、横に細長く2等分。そこから縦に4等分してから重ねる。切り口が上になるよう器に盛り付ける。上に大根おろしと白髪ねぎを置き、大根おろしに一味唐辛子をふりかけたら完成。
感想
さっぱりポンスしょうゆと、まったりごまだれ。これは美味しそうです!(毎回同じこと書いてるけど)