滋賀県立美術館で開催された『人間の才能 生みだすことと生きること』展についてアートシーンで特別編が放送されました。
その内容のメモです。
放送日:2022年3月6日
Contents
展覧会の概要
会期:2022年1月22日(土)〜3月27日(日)
個性豊かな17人の作家たちが紹介され、そのほとんどがプロのアーティストではない。
彼らの生み出す作品はアール•ブリュットと呼ばれている。
展覧会のチラシは、こちら。
アール•ブリュットとは?
フランス語で”生の芸術”を意味する。
滋賀県立美術館の館長である保坂さんは長年アール•ブリュットを研究、調査し今回自らこの展覧会を企画。
今日の滋賀県知事定例会見で、東京国立近代美術館の保坂健二朗さんが当館の次期館長となられることが発表されました!。来年1月1日付で就任される予定です。https://t.co/V0tr18lTlg pic.twitter.com/Hjxisa0ZOd
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) November 17, 2020
当館にある、ディレクター(保坂健二朗)の部屋!
たくさんの本に囲まれた居心地の良い空間。。。
ここで毎日ミーティングをしています!!!ただいま整頓中だそう…。(そう言ってもう三ヶ月…) pic.twitter.com/Td1gy0TwxV
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 28, 2021
「アール•ブリュットは本当に難しい概念で、ちょっと間違った形でアール•ブリュット=障がい者芸術のことですよねっていうふうな形で流行してしまってるってのは事実です。
それをきちんとした理解に引き戻すっていう役割も我々美術館にはあると思っているんですね」
展示室の一角では作者たちの創作の現場だけでなく、作者の日常を紹介する映像が流れていた。
保坂さん「プロじゃない人が生みだすことと生きることがセットになってるような環境の中で作る。そういうものをきちんと評価していくこと、あるいは紹介していくことも美術館にとっては大切な役割ではないかと。
生みだすこと、生きることがどういうふうに成立してるかってことを知って欲しくて今回映像を撮りました」
【人間の才能展】いよいよ明日まで📌
本展では、出品作家(鵜飼結一朗、岡﨑莉望、上土橋勇樹、冨山健二、藤岡祐機)の制作風景を撮影した映像作品を展示しています。作品が生まれる場所、サポートする家族や施設職員など、さまざまな制作の背景をご覧ください。(映像制作:Twelve Inc.)
写真:表恒匡 pic.twitter.com/82ZoWUHOpA
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 26, 2022
紹介された作家と作品
澤田真一さん
《無題》2007年
表面をびっしり覆う小さな突起物。他に類のない造形表現。
番組で紹介されたものではありませんが、こちらで同じく《無題》の作品が見られます。
日本を代表するアール•ブリュットの作り手。
2013年のベネチア•ビエンナーレに出品されるなど国際的にも高く評価されている。
藤岡祐機さん
《無題》2006年
10センチほどの紙に200を超える切り込み。
美しくカールした紙の幅は1ミリもない。
ハサミの感触と音を楽しむように角度をつけながらリズミカルに切り進める。
切り込みの作品を作るようになったのは小学4年生の頃。
日々作り続けることで紙の幅はどんどん細くなり、立体感のある美しい形となった。
【人間の才能展】残り4日!📌
展覧会は起承転結の4つの章から構成されています。「承」のセクションから、細密なディテールの世界を展開する藤岡祐機(1枚目)、古久保憲満(2枚目)、澤田真一(3枚目)、冨山健二(4枚目)の作品をご紹介。
撮影:表恒匡
展覧会は3/27(日)まで!https://t.co/16lkO4L9pI pic.twitter.com/WGDrEK052C
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 23, 2022
鵜飼結一朗さん
《妖怪》2020-21
17枚の絵をつなげた14メートルの作品。
妖怪、骸骨、恐竜、動物、スーツ姿でビリヤードを楽しむサラリーマンらしき2人などなど。
種も時空も越えて画面の中にひしめき合っている。
鵜飼さんは福祉施設に通い、駅や公園のトイレを隅々まできれいに磨き上げることから一日が始まる。
アトリエでの創作は午後1時から3時半まで。紙はいつも同じサイズのボール紙。
描いているのは図鑑やアニメで見知った動物や妖怪たち。
最初にペンで輪郭を描き一色ずつ塗っていく。
一枚一枚の絵は右から左へ途切れることなくつながっている。
鵜飼さんが生き物たちを描き始めたのは5年前。今やその作品は海外の美術館にも収蔵されるほどの人気。
「人間の才能 生みだすことと生きること」は3月27日(日)まで!
展覧会の詳細はこちら💁🏻♀️https://t.co/16lkO4L9pI
どうぞお見逃しなく!
撮影:表恒匡 pic.twitter.com/6UWhWakrdN
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 20, 2022
岡﨑莉望(まりの)さん
『誰でもない誰か/Someone not anyone』2015
紙の上を滑るようにペンを走らせる岡﨑さん。
お気に入りの曲が創作のパートナー。
線を重ねること数ヶ月、1枚の作品が完成する。
線を描くスピードは緩やかで、丁寧に引かれた線に司会の小野さんも驚かれていました。もっと勢いに任せて描いているのかと想像していたようです。
紹介された作品ではありませんが、岡﨑さんの作品を紹介したツイートを貼っておきます。
現在、ギャラリー門馬本館で開催中の岡﨑莉望展のご案内です。28日迄です。
岡﨑莉望は近年国内外のアートブリュット展に参加している。岡﨑莉望展-GARPE DIEM-
10月20日-10月28日
11時-18時
ギャラリー門馬 pic.twitter.com/H86k2S5hQv— ギャラリー門馬 (@gallery_monma) October 25, 2018
上土橋勇樹(かみつちばし ゆうき)さん
フリーハンドで描く文字、しかしペンだけでなくパワーポイントのありとあらゆるフォントも駆使して作品を作っているようです。
館長がこの展覧会を企画した理由
保坂さん「いわゆるアール•ブリュットの作る人たちっていうのはもともと誰かに見せようって思ってるわけでもないと。そうすると、どんなにいいものが生まれててもみんなに伝える回路ってものがなかなか生まれないんですね。
プロのアーティストだったらそこを自分で切り開いてって何らかの形で見せられるんですけども。
だから言いかえると面白いものを見つけてしまったら見せる責任がある。共感をしてしまったら、その共感の連鎖を期待して次の人にパスしていく。そういう、あの責任があるんです」
アール•ブリュットの作品からの問いかけ
なぜ人は作るのか?
美術館は何ができるのか?
そしてアートとは?
【人間の才能展】本日最終日!📌
展覧会を構成する起承転結の「結」、最後のセクションは、本展をご覧いただいたみなさまから様々なご意見を書き込んでいただく場となっています。
「人間の才能」とは?「アート」とは?
みなさまのご意見を、ぜひお聞かせください!Photo by OMOTE Nobutada pic.twitter.com/o3YfyCUcYt
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 27, 2022
小野さんは会場の最後に設置された書き込みスペースに「アートとは?だれのものでもないし、だれのものでもある?」と書いていらっしゃいました。
NHK「日曜美術館 アートシーン 特別編」をご視聴いただいたみなさま、ありがとうございます🌷
「人間の才能 生み出すことと生きること」展は滋賀県立美術館にて3/27(日)まで開催中です!見逃し配信は今週末の日曜日まで📺https://t.co/GolLrNyzXb
展覧会の詳細はこちら💁🏻♀️https://t.co/16lkO4L9pI pic.twitter.com/De33F63QZY
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) March 11, 2022
ちょこっと感想
アール•ブリュットという言葉は聞いたことがあったのですが、具体的にはどのような作品を指すのかを知らなかったので、今回その一端を知ることができました。
そして何より、滋賀県立美術館に行ってみたい!!となりました。
まず立地が自然豊かで気持ちよさそう!
滋賀県立美術館、ここが気になる!
まずは、その立地。
周囲の景色も楽しめそう。
雨の日の美術館
先日雨上がりの美術館を撮影してみましたー。
実は雨の日の美術館の雰囲気も好きです。奥にある山は比叡山。
その手前にちらっと見えるのは、琵琶湖。目が疲れた時はこの景色で癒されてます。 pic.twitter.com/nTpDvhNIj8
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) April 19, 2021
\彫刻の庭のご紹介/
当館には「彫刻の庭」があり、受付を通って奥の展示室へ行く途中の回廊からご覧いただけます。
実はこの庭、長期休館中に伸びた雑草でしばらく彫刻の姿は見えませんでした。
初めて見た彫刻の全貌に少し感動…。 pic.twitter.com/u8DWJNw5Hv
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) May 14, 2021
↓「公園の中のリビングルーム」をコンセプト、なるほど!
/
オンライン美術館の映像コンテンツをご紹介!①
\本日は、美術館のPVをご紹介。「公園の中のリビングルーム」をコンセプトに、新しくなった内装や什器などをパフォーマンスとともにご覧いただけます。滋賀県出身の映画音楽作曲家、世武裕子さんによる音楽にもご注目! https://t.co/VcBPHWco0L pic.twitter.com/pCiqLg86yx
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) June 20, 2021
\新しいサイン看板などのご紹介/
先日、搬入したロビーの什器や、サイン看板です(^^)
矢印が付いているのは信楽焼でできています。
NOTA SHOPさんで制作していただきました!どんな風に配置されるか楽しみです♪
什器の座り心地を確認する信号三姉妹…(^^)/ pic.twitter.com/8nFaIqVgbm
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) April 16, 2021
当館の信楽焼の照明は実はグラデーションになっている。。。
寒色⇔暖色
エントランスロビーから展示室につながる壁に配置しています。
こちらもご注目ください(^^♪ pic.twitter.com/dB6n5CHmw0— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) May 24, 2021
\しがけんび豆知識/
当館のホームページでは美術館の建築について詳しく書かれているページがあります。
なななんと、そのページは当館ディレクター(館長)が自ら原稿を書いています!!!!!ちょっとマニアックな内容を、ぜひチェックしてみてください♪
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) July 5, 2021
カフェとショップも充実してそうで実に素敵。
\カフェ&ショップスペースができました(^^)/
エントランスロビー内にカフェ&ショップスペースができました♪
こちらの壁には信楽焼のレンガタイルを使用しています。土のぬくもりが感じられるコーナーでほっと一息いかがでしょうか?
再開館後はぜひ信楽焼にもご注目ください(^^♪ pic.twitter.com/dhOQui8bm1
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) May 16, 2021
当館のカフェ、Kolmio in the museumで人気のキャロットケーキ。
滋賀県らしく、「小鮎」がトッピングされています🐟
7月1日の「びわ湖の日」に向けてのスペシャルバージョン!!
期間限定ですので、この機会にぜひご賞味ください(^ ^) pic.twitter.com/CbcH1KPYP3— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) June 29, 2021
そして私の好きな安田靫彦 さんの作品が!しかも、『卑弥呼』と『飛鳥の春の額田王』が2枚!!
【開催中】常設展 名品選Ⅱ・Ⅲ📌
安田靫彦 《卑弥呼》 昭和43(1968)年
安田靫彦 《飛鳥の春の額田王》 昭和39(1964)年 展示しています。作品は教科書などでみられたことがあるかもしれません。
名品選Ⅲは、明日6/5(日)まで。展覧会の詳細はこちらから↓https://t.co/tWAZIUa526 pic.twitter.com/w2Hdx4ieRm
— 滋賀県立美術館(SMoA) (@shiga_kenbi) June 4, 2022
いやはや、いつぞや行ってみたいものです。